Thursday 4 October 2012

pianoforte

pianoforte.  ピアノのことです.
ピアノは,僕という人間の,かなり大きな部分を占めています.

ピアノを始めたのは,実は正確には憶えていないのですが,
少なくとも周辺の記憶から小学校に入学前.
4歳 と 5歳 の間だったというような話です.調べたらちゃんとわかるのですが.
今でも覚えているのは,親に,ピアノやってみないか,と訊かれたシーンで,
たしか僕は,特に深く考えずに,なにか面白そう,というような軽い気持ちで答えたのだったと記憶しています.
それから,もう 16年.
練習が大変だったり,あまり乗り気でない状態が続いたり,
そういうことはありましたが,結局一度も本気でやめようと思うことなく,
大学においてあるピアノを細々と弾いている今を含めるなら,
2回の受験期にあわせて数カ月レッスンをお休みさせていただいたほかは,途切れずに続いています.
特に大学受験時は家で机とピアノと時々ゲームを往復していて,毎日結構な時間をピアノと過ごしていました.
(今京都に持っていくわけにも行かないので家にピアノがないのがさびしい……笑)
実際のところ,感覚としては勉強とピアノで「使う」ところがずいぶん違って,
勉強が気分に乗らないときはピアノ弾いたら思いの外調子が良かったり,その逆があったり,
気分転換になってどちらもたいへんに捗る,というようなこともあったり.
ともかく,ピアノはずっと,僕にとって生活の重要な一部だったわけです.願わくば,これからも.
死ぬときは,ピアノにしたら迷惑でしょうが,ピアノに寄りかかって死にたいなあ,と思っています.


あまり僕個人のことばかり書いてもなんなので.
ピアノ,個人的にはその魅力は,やはり音域の広さと声量の豊かさ,
煌く高音,力強い低音部,そうしたやや硬質な,しかし柔らかい音質,
クラシック,ジャズ,ラグタイム,派手な曲,静かな曲,優しい音,力強い音,と,
弾きようによって見せてくれる多彩な,そしてそれぞれに魅力的な表情,
最大 10音を同時に打鍵でき,ひとりで重厚な,あるいはきらびやかな世界を創りだしてゆくその感触,
楽器とまさに対峙する瞬間の感覚,鍵盤の手触り
…ああ,もう,なんというか,全体に,魅力があります.
 ただ,やはりほかの楽器と比べて,好み以外の部分でいうなら,
(要するにピアノに特徴的なのは,)音域の広さと,同時に発音できる音の多さでしょうか.
演奏できるものの多さと,ひとりで作れる世界の大きさにおいては,最上の楽器のひとつといえるかもしれません.


violin をやってみたいと思うことが,小さい頃から断続的に,あります.
violin, あるいはその類縁の楽器の音の伸びやかさ,柔らかさはピアノにはないもので,
また自分の楽器を持ち運べるということも(そう,原理的には旅先の川べりで弾くことだって!)できます.
そういうの,憧れますね. 野外でピアノ弾きたいっていうのはずっとあるけど楽器が痛むのでやりたくない.
ただやっぱり,僕が "出会った" のはピアノだし,もし人生やり直すにしても,選ぶ楽器は,やはりピアノです.
ピアノとの出会いは偶然であったとしても,今の僕はそれなしにはないし,
ほんとうにピアノは僕の全体に関わっているのだと,折につけて感じます.
本当に運が良かったと思います.感謝.
ついでに,最近,音が好きなのと持ち運べるのと京都でも好きに弾けるのとでアコーディオンが欲しいのですが,
あれが思ってたより高いのです. 世の中ままならない.


最近はクラシックのほかに,大学で弾けるピアノがお年寄りなのもあって,
ラグタイムとか, いっそもっと軽いのとかも気軽に弾いたりしています.
他に時間をとりづらいし,やっぱり週のうち最低半分は弾きたいので,主に昼休みを充てています.
クラシックでいうと今一番練習してるのは Schubert の Fantaisie 'Wandererfantasie'. さすらい人幻想曲です.
非常に派手で,そう,安直なことばを使ってしまえば「かっこええ」曲で,
ピアノの強みが最大限生かされている曲の 1つだとおもいます.
色々な "カリスマ性のある" フレーズがこれでもかというくらい贅沢に使われていて,
全編ピークみたいな印象もあり,名曲の名にもふさわしい曲といっていいでしょう.
CD を見かけたらぜひ聞いてみてください.
いかんせん長いので通して弾こうとすると疲れる.


人生で一番ピアノがうまかった時期は, 高3 が終わった時に過ぎ去ったのかも知れませんが,
(もちろんこれからさらに時間を割いてうまくならないとも限りませんが{そうありたいものだ!})
末永く,付き合っていきたいと思っています.
よろしく.

家のピアノ.ちいさいころからお世話になってる.
極めて美声な中低音と硬質できらびやかな高音,それに慣れ親しんだタッチ.





今回は, Anonymous さんにお題をいただきました.ありがとうございます.
長くかかってごめんなさい.
pianoforte, 危惧していたとおり,書くことが多すぎて(殆どどこを掘ってもピアノが出てくるような状態で),
全体としてまとまりがなく,おそらく俯瞰してみれば一番僕が饒舌になるところがそうはなっていないなど,
さまざまな不備がありそうですが,ともかく一度書いたものとして,投稿します.
ピアノについてもまた書きたいなあ.書くよりお話したいトピックでもあります.

 お題はまだまだ募集中です.ページ右側のリンクから,お気軽にどうぞ.
お題をいただけるのは実はとても嬉しくて楽しいことです.いつもありがとうございます.

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