Monday 20 February 2012

9 times longer

学問とか,そういう,自分の頭をつかうことで,食べていきたい,と,思う.
そしてそれを目指すならそろそろ,勿論,後から修正が効かないわけではないだろうけれど,
基本的には,今から本腰を入れて学ぶこと,で,一生食べていく,ということになる.
勿論一生付き合うならそのものが好きであることは何より重要だろう.
そして大抵の場合は多分それが,諸々の選択の基盤となるのだろう.
最近ちょっと思うのは,その「好き」が普段の「好き」だけじゃなくて,別の視点も考えないといけないのかも,
というようなこと.

その学問分野が好き,それを学ぶことが何よりも大きな充足感を与えてくれる,
それを学ぶためには少々の苦労は全然気にならない,必要なら他の幾つかの楽しみを捨てたって構わない.
これまで結構な時間をそれにかけてきて,ますます面白く感じられるし,
より進んだことについても食らいついていく自信がある.

普段「好き」っていうのの輪郭をたどっていくと,大体この辺りではないだろうか.
この感覚は素晴らしいこと.人生きっと充実します.

ただこう考える時に,少なくとも僕については,余り思考にのぼらないのは,
人生は思ったより長い,ということと,
それで食べていくとなったら, 沢山の時間をそれに割かなくてはならないよ,ということ.
後者は別の言い方をするなら,他の分野を多少なりとも捨てることなんだよ,ということ.

あなたが今興味を持ってる,或いは好きな,学問分野に,
あなたが本格的に関わってきたのはこの何年くらいでしょうか.
漠然とした興味ではなくて,もう少し具体的な形,身に近いところで色々な学問分野に出会ったり,
それを手元で眺めるようになるのは,中学入った辺りがきっかけになる気がする.
(もっと最近,ということも多いだろうけれど,ここは想定として長めにとっておきたい)
で,ですよ. そこから今大学の一回生辺り,とすれば,
5~6 年位興味を持って取り組んできた,というのはひとつの妥当なラインといっていい(ことにしといてください)

さて,こと学問系になると,あんまり引退ということはない.
どっちにしろ少なくとも60か70歳くらいまでは,「現役」ということになって,今から40~50年くらい.
とすると,結局,その学問で食べていくということになれば,
これまで自分がそれと関わってきたのの 9 倍くらいの時間,それと関わっていく,
それもおそらく時間が経つにつれて「それだけ」に近い状況になっていくことになる
(あるいは,もう 9倍とかその位しかないんですよ!).
その間,そっちだけ(というと失礼かもしれませんが)を向いてて幸せでしょうか.

僕に関していうと,ちょっとその自信がない.日によってはものすごくあるんだが.
移り気な方ではないし,継続ということにも耐えられる,とは思っているのだけれど,ううむ.
そういうことからいえば,僕は統一性よりは,多様性と付き合うほうが,
ライフワークとしては性に合ってるのかも知れないと思う.
高校の時に,物理の恩師に一度(彼はもう憶えていらっしゃらないかも知れないが),
お前は(物理とか数学の)研究者には向いてないかもよ,といわれたことがあって,
それはこういうことだったのかもしれない.
高校の時はこんなことちっとも思わなかったのになぁ.


余談として,昨夜こんな事を考えながら,
じゃあ今興味を持っているものの中で何十年でも幸せにやっていられるのはなにかと考えて,
色々消していったら何故か言語学とかその辺が残って,ひどく困惑した.
そういえば卒業間際に友人に「医師免許取るだけ取って漢文の研究とかしてそう」とかげふんげふん


なんかまた長々とした文章になったことだ.たまには読んでて楽しいことを書きたい.

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